top of page

活動報告 2022

車椅子DJ、行政、大学…いろんな方とつながる事ができました!

「つながる”こうえん”プロジェクト」2022年の活動報告です。



2022年も残すところあとわずかとなりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?


今年は、夏と秋に『公園で遊ぼう‼︎』を企画。残念ながら、夏は大雨の為中止になってしまいました。そして、秋の『公園で遊ぼう‼︎』でも当日の朝まで雨模様…どうなることかと思いましたが、無事に開催する事ができました!!ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。


以下、今年の活動の詳細をまとめました。

 

目次


 
アートとテクノロジーで社会を楽しく“車椅子DJ” 2022.7.3(日)

「公園で遊ぼう‼2022.SUMMER」は中止になってしまったのですが、もともと参加を予定していただいてた方々と交流させていただきました。


車椅子DJを開発されている方々や学生さん、保育士さんに車椅子ユーザーの女の子たち…などなど、普段なかなか一緒になる事はないであろうメンバーでの交流はとても楽しい時間となりました!

車椅子DJ
┗ 多世代交流⁈楽しく談話中。




■「車椅子DJ」を実際に体験! ”DJしのちゃん”


いつも使っている車椅子(車輪)に、前進させると音楽が再生、バックで逆再生するセンサーを取り付けて、音楽を流しながらダンスするしのちゃん。

超絶かわいい動画はコチラ↓↓↓


♪パプリカ


♪アナ雪


 
Global Goals Jam(GGJ)への参加 2022.9.17 (土) – 2022.9.18 (日)

昨年はプロジェクトパートナーとして参加させていただいた Global Goals Jam(GGJ)2021

GGJとは…グローバルな視点で持続可能性を考え、ローカルな課題解決のアイデアを生み出す、2日間のワークショップです。それぞれ得意なスキルを持った方たち、学生さんなどが多く参加されています。

昨年はオンライン、今年は対面分散&オンラインのハイブリット方式で開催でした。


そして、今年のプロジェクトパートナーの1人が、なんと!

京都市建設局みどり政策推進室 公園利活用企画課長の葉山さん。

この興味津々すぎるテーマに自分のスキルの無さはさておき、応募して参加させていただく事となりました。


2日間のワークショップの中でただただ「想いを伝える」というスキルしか無かった私ですが、それを聞いた学生さんが考え、手を動かし、あれよあれよと「モバイル遊具」のプロトタイプを作っていきました。


現状の公園の課題として「禁止事項が多い」などのマイナスイメージが多く、公園の遊具や環境と、使う人のニーズがミスマッチ…では、どうすれば多くの人が雨の日も晴れの日も公園に行きたいと思うのか?例えば、子どもからお年寄りまでいろんな人が交流できるコミュニケーツールがあれば、自然と人が集まり、愛着がわき公園もきれいになるのでは⁈という訳で、公園でみんなが遊べるボードゲーム「○✗ゲームのモバイル遊具」を作ることに!

プロトタイプを作ってみると、

  • モバイル遊具なので公園のテーブル、地面、遊具の中どこでも遊べる!

  • 一体型でコマがなくならない!

  • 軽い力でも動かせる、直感的に遊べるユニバーサルデザイン

  • 子どもからお年寄りまで楽しめる!多世代交流!

作る前は、ユニバーサルデザインを特に意識していなかったのですが、実際にモノとして出てくる事で、手の力が弱かったり、コントロールが難しく普通のボードゲームはできない人もこのゲームならできる!など様々な発見がありました。

モバイル遊具
┗ 学生さんがデジタルファブリケーションで作った○✕ゲームの部品を組み立てる葉山さん

課題に対して、みんなの知恵やスキルを合わせることで何かが生まれる、まさに「共創」を体感させてもらいました。


同じチームの皆さんにはもちろん、どんな人でも参加しやすいように考えていただいてる運営チームの皆さまにも、とっても感謝しています。


「共創」で公園づくりをすれば自然と「インクルーシブ公園」になっていくと思います。


京都の公園はきっとおもしろくなっていくと思います!


 

京都産業大学 伊藤研究室の皆さまと!

現在、京都産業大学 伊藤研究室の授業にミラスタ!のメンバーとその子どもたちが「デザインパートナー」として、ちょこっと参加させていただいてます。

「誰もが一緒に楽しめるインクルーシブな遊びのための道具、アイテム、環境、遊び場を構想しデザインする」

をテーマに、学生さんたちがアイデアを考えて下さっています。

一緒に公園へフィールド調査にも行きました!


このような機会をつくっていただき、とてもありがたく思います。


▽今回、授業のご提案をいただいた、京都産業大学 情報理工学部 伊藤 慎一郎 准教授 よりコメントを頂きましたので掲載させていただきます。

 3Dプリンタやレーザーカッターなどのデジタル工作機器を用いたものづくりであるデジタルファブリケーションと包摂的な参加型デザインであるインクルーシブデザインを主軸に京都産業大学情報理工学にて活動をしています。

 インクルーシブデザインは、デザインのプロセスに多様な人が参画することでより多くの人にとってうれしいデザインを創出することを目指した共創型のデザインの考え方です。

インクルーシブデザインでは、そのプロセスにおいて高齢者や障害のある人、外国人など、多様な人と協力をしますが、単なる利用者(ユーザー)としてではなくデザインのパートナーとして共にデザインを創っていく点に特徴があります。

このような共創型デザインは「つながり」がなくしては成立しません。

 「つながる"こうえん"プロジェクト」とのご縁は、SDGsを目指した国際的なワークショップGlobal Goals Jamへプロジェクトパートナーとして参加頂いたことをきっかけにつながりが生まれました。Global Goals Jamでは、公園に既に設置されている遊具をハックすることでより多様な人が遊ぶ機会づくりへの提案が生まれました。

 「つながる"こうえん"プロジェクト」によって生まれたつながりから、プロジェクト型授業の一環として「インクルーシブな遊びのデザイン」に現在取り組んでいます。参加する学生たちは、障害は社会の中にあるという「障害の社会モデル」の視点で考え、パートナーである子どもたちと一緒に遊びながら、多様な遊びのあり方を考え、デジタルものづくりやメタバースなどのVR/AR技術などの新たな情報メディアを活用した遊びの提案に挑戦しています。



 
『公園で遊ぼう‼︎2022秋』 2022.11.20(日)

伏見港公園にて『公園で遊ぼう‼︎秋』を開催しました。

子どもから大人まで、40名ほどの方にご参加いただき、みんなでしゃぼん玉を楽しみました!



今回は、京都産業大学の学生さんに自作のしゃぼん玉アイテムを持ってきていただいたり、

春の交流会に参加いただいた方にも、デジタルのおもちゃを持って来ていただいたり、参加者の方がアイテムを持ってきてくれたり、その場でアイテムを作ったり...

回を重ねる毎に、みんなのアイデアでどんどんおもしろいイベントになりつつあります。 今後もこのイベントは続けていきたいと思っています!

┗ 皆さんやりたい事持って、ぜひ遊びに来て下さいねぇ〜。

┗ 参加者によって現れたアイテム手づくりブース!いいね!

┗ 公園にデジタルのおもちゃが出現!なんか楽しいですね〜。

┗ 常連さん。

今回の参加者には、障がいのあるお子さんとそのご家族はもちろん、小さいお子さんから小中高校生に大学生まで、そして大人も一緒に楽しみました。


いろんな方にご参加いただき、参加者同士のつながりもあり、まさに「つながる“こうえん”プロジェクト」でした!


ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

「公園でこんなことしてみたい!」など皆さんのご意見お待ちしております!



 

まとめ

ノープランでもとにかく動いてみたらステキな方にたくさん会えました。


昨年、「3Dプリンターで息子の自助具を作りたい!」と思い、初めて訪れた Fab Cafe Kyoto。結局、自分で3Dプリンターを使うのは難しかったのですが、想像もしていない展開に発展しました!お話を聞いていただく中で、Fab Cafe Kyoto でのレジデンスプログラム「カウンターポイント(CP)」へ参加することになり、その中でCP同期の方に Nintendo SwitchのJoy-Con で操作できるダイソーのしゃぼん玉装置「Shabon」を開発してもらいました。

「Shabon」はその後、「公園で遊ぼう!!」のイベントや、交流学習、文化庁京都移転記念事業イベントでの展示などに出没しています!

開発者の方から「自由に羽ばたかせて下さい。」と言ってもらい「Shabon」というアイテムをきっかけに、様々なつながりが継続中です!

遊具の設置だけでは「インクルーシブ公園」にはなりませんが、「公園」にインクルーシブな遊具(アイテム)を設置することによって、「Shabon」の様にいろんな人たちが出会い、ステキなつながりができるきっかけになります。それが継続して当たり前になっていくと少しずつ「インクルーシブ公園」になっていくのではないでしょうか。

それまでは、障がいを持つ子のお母さん同士や、福祉関係の方とつながりを築いてきました。ありがたい事に私たちは、療育園、放課後デイサービス、同じ想いのお母さんたちなど、恵まれた環境でした。


ただ、「障がい」と言っても様々で、決して特別なことではなく、みんなにとって実はとても身近な事です。

歳を重ねて行くと、だんだんとココロやカラダが思うように動かなくなったり、親の介護があったり、自分自身や身近な人が、いわゆる「障がい者」となる事は誰にでも当たり前の事だと思います。ところが、日常で「障がい者」に出会う機会はほとんどありません。


福祉以外の場所(私たちの場合はFab Cafe)で活動する事によって、様々な方とつながり、よりインクルーシブに課題解決に近づくのではないかと考えます。


実際に、「“こうえん”プロジェクト」では行政、企業、大学、子育て中の方などとつながることができ、少しずつ想いを伝えてきました。自分達だけでは難しい課題も、様々な視点から一緒に考えていただける事で、道が開けていくようなワクワクをたくさん体感させていただきました!


公園をスタートに学校、社会もインクルーシブに…


今後は、 つながる“がっこう”プロジェクト も始動していきたいと思っています‼︎

「インクルーシブ教育システムの構築」に向けて、「交流及び共同学習」などを活用しながら多様な視点で、共に楽しみながら学べる環境を創っていきたいと考えています。

療育園での「インクルーシブ保育」の経験から環境が整っていれば、障がいがあってもなくても、子ども同士の関わりは本当に自然です。当たり前で、とても心地の良い空間です。子どもたちからは、たくさん大切な事を教えてもらいます!


どこにいても誰でも、どこかの年齢で途切れることなく、継続してインクルーシブな環境がある事が重要だと考えています。難しいですがシンプルな話です。


自分のカラダやココロがどんな状況であっても心地良い社会になると良いなと思います。



■京都の「インクルーシブ公園」についての動向


5月の京都市会、代表質問において、「誰もが遊べるインクルーシブな公園・遊具について」の質問が出ており、京都市からは 、『設置の在り方・整備の考え方の進化について検討し、着実に取組を進める』との答弁がありました。


また、京都府議会12月定例会本会議一般質問においても、「インクルーシブ遊具の導入」について質問が出ていました。

京都府からは、 『山城総合運動公園に府立の都市公園では初めて、インクルーシブ遊具を整備する事とし、来春の完成を目指し事業に着手。また、大山崎町に整備中のアート&テクノロジー・ヴィレッジにもインクルーシブ遊具の整備を予定している』との答弁がありました。


全国的にも広がりを見せる「インクルーシブ公園」。京都でも少しずつ、でも着実に進んでいます!


私たちは今後もできることから少しずつ、楽しく活動してまいります。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。






bottom of page